はじめに
「今、ご飯を食べています」と「窓が開いています」。同じ「〜ています」ですが、二つの文は違うことを伝えています。
会話を読んで、今どんな様子か考えましょう。
1. 「あります」「います」で言えること
物と人・動物
約11秒記事の例文を、一文ずつ録音しました。
音声の内容を文字で読む
机の上に本があります。
庭に猫がいます。
台所に妹がいます。
もっと聞きたい人へ:くわしい音声
この音声には、難しい言葉も出ます。本文の例から練習して大丈夫です。
音声で確認:状態の動詞
約51秒YouTubeの短い動画から取った音声です。説明も入っています。
音声の内容を文字で読む
1つ目。状態動詞。
この動詞は、ちょっと特別です。
なぜかというと——
「〜ている」の形には、ふつうしません。
見てください。
「机の上にペンがあります。」
じゃあ、「ありています」は?
……言えませんね。
聞いたこともないですよね。
「猫がいます。」
「猫がいています」?
……やっぱり変です。
「日本語ができます。」
——能力がある、という意味ですね。
「日本語ができています」?
この意味では使いません。
……ただし!
ここ、おもしろいポイントがあります。
日本語の会話では、「この子、意外と仕事できてるね」と使います。
文法的には状態動詞なのに、話し言葉では「〜ている」が入ることがある。
こういうイレギュラーは、どの言語にもあります。
カイト:机の上に、本がありますね。
ナオミ:はい。私の本です。
「あります」は、それだけで今あることを言えます。「ありています」にはしません。人や動物なら、「部屋に猫がいます」のように言います。
まず「本があります」「猫がいます」の形を覚えましょう。
2. 今していること、いつもすること
今していること
約5秒記事の例文を、一文ずつ録音しました。
音声の内容を文字で読む
今、何をしていますか。
本を読んでいます。
今と、毎日のこと
約9秒記事の例文を、一文ずつ録音しました。
音声の内容を文字で読む
妹は今、ご飯を食べています。
私は毎朝、走っています。
もっと聞きたい人へ:くわしい音声
この音声には、難しい言葉も出ます。本文の例から練習して大丈夫です。
音声で確認:続いている動作
約51秒YouTubeの短い動画から取った音声です。説明も入っています。
音声の内容を文字で読む
2つ目。継続動詞。
この動詞に「〜ている」をつけると——
動作が今、進行中であるという意味になります。
みなさんが教科書で最初に習う「〜ている」は、 たぶんこれだと思います。
読む → 読んでいる
「ケンジさんは本を読んでいます。」
今、まさにページをめくっている。
書く → 書いている
「マリアさんはレポートを書いています。」
今、タイピングしている途中。 または、今、書いている途中。
歩く → 歩いている
「あの人は公園を歩いています。」
今、一歩一歩、動いている。
大事なことを言います。
この「〜ている」は、英語の「〜ing」に近いです。
ナオミ:今、何をしていますか。
カイト:本を読んでいます。
カイトさんは、今も読んでいます。まだ読み終わっていません。
「毎日、本を読んでいます」なら、いつもしていることです。今読んでいるかどうかは、この文だけでは分かりません。
- 今、日本語を勉強しています。
- 毎晩、日本語を勉強しています。
「今」「毎晩」などの言葉も見ると、意味が分かりやすくなります。
3. 何かが変わった後のこと
もっと聞きたい人へ:くわしい音声
この音声には、難しい言葉も出ます。本文の例から練習して大丈夫です。
音声で確認:すぐ終わる動詞
約51秒YouTubeの短い動画から取った音声です。説明も入っています。
音声の内容を文字で読む
では、3つ目。
ここが今日の山場です。
瞬間動詞。
ここが、一番多くの人が間違えるところです。
この動詞に「〜ている」をつけると——
動作が完了した「あと」の状態を表します。
もう「進行中」ではありません。
「もう終わった」そのあとの状態です。
さっきの質問を思い出してください。
結婚する → 結婚している
「結婚する」は瞬間動詞です。
想像してください。
結婚式。
「はい、誓います。」
この瞬間は、一瞬です。
「結婚しています」は、この一瞬のあとの話。
式が終わって、指輪をしていて、 一緒に住んでいる——その状態。
ナオミさんが窓を開けました。その後、カイトさんが部屋に来ます。
カイト:窓が開いていますね。
ナオミ:はい。暑かったので、開けました。
「開いています」は、今も開け続けている、という意味ではありません。開いた後、そのままになっています。
- 電気がついています。→ 電気がついた後、今も明るいです。
- カイトさんは結婚しています。→ 結婚した後の、今の様子を言っています。
- バスはもう出ています。→ バスは出発したので、今はここにいません。
4. 見た目や形を話すとき
もっと聞きたい人へ:くわしい音声
この音声には、難しい言葉も出ます。本文の例から練習して大丈夫です。
音声で確認:いつも「〜ている」の動詞
約51秒YouTubeの短い動画から取った音声です。説明も入っています。
音声の内容を文字で読む
最後に、おまけ。
金田一先生はこのタイプを 「第四種の動詞」と呼びました。
正式には「状態を帯びる意味の動詞」。
そして、このタイプは金田一先生の オリジナルの発見です。
僕はこの動詞を、少しキャッチーにこう呼んでいます。
「状態を言うとき、〜ているがいちばん自然な動詞」。
どういうことか?
見たらすぐわかります。
「お母さんに似ています。」
これは自然です。
毎日聞きますよね。
でも、「お母さんに似ます」は?
……文の置き方によっては言えます。
でも、今の状態を言うなら「似ています」 のほうがずっと自然です。
「この製品は優れています。」
自然です。
「この製品は優れます」?
……説明文っぽくは聞こえます。
ナオミ:この二人は、よく似ていますね。
カイト:兄弟なんですよ。
「似ています」は、今何かをしているという意味ではありません。見た目などが近いことを言っています。
「この道は曲がっています」も、道が今動いているという意味ではありません。道の形を話しています。
同じ「〜ています」でも、伝えることはいくつかあります。その文で何を伝えているかを考えましょう。
クイズ 1 やってみましょう
まず、じぶんで かんがえましょう。
「窓が開いています」と言っています。いちばん合う説明はどちらですか。
- 今、誰かが窓を開け続けています。
- 窓が開いた後、閉まっていません。
答えと説明を見る
2です。開いた後の、今の様子を話しています。
まとめ
「〜ています」は、今していることのほか、いつもすることにも使います。変わった後の様子や、見た目も話せます。会話を読んで、意味を考えましょう。
一緒に練習しましょう
Mundial Keigoのチャンネルでも、日本語の音や会話を聞けます。
レッスンでは、ケイゴと自分の文を作って練習できます。分からないところを、一緒に確かめましょう。